こんにちは、億持ってない億男です。
中東情勢が悪化して「原油価格が上がっている」というのもみなさんもご存じかと思います。中東は世界のエネルギー供給において非常に重要な地域であるため、今のような情勢不安が起きると原油や天然ガスの価格に影響します。特に注目されるのが、ペルシャ湾と外洋をつなぐホルムズ海峡です。
そして、中東情勢の悪化で高騰するのは、ガソリン代だけではありません。実は、さまざまな化学製品の原料にもつながっているのです。
今回は、中東情勢がなぜ日本の暮らしに関係してくるのか、そして原油だけでなく化学製品にも影響が及ぶかもしれない理由を見ていきます。
中東情勢がくらしに関わる理由とは
中東の出来事が日本の暮らしに影響するのは、日本がエネルギー資源の多くを海外に頼っているからです。
特に原油や天然ガスは、中東地域から運ばれてくる比率が高いため、エネルギーの供給に対する不安が一気に強まります。
そこでよく注目されるのが、ホルムズ海峡です。最近、ニュースで良く目にする名前ですよね。
ホルムズ海峡は、ペルシャ湾と外洋を結ぶとても重要な海のルートのことです。原油を積んだタンカーの多くがここを通るため、ここで紛争が発生したり封鎖されたりすると「原油が予定通り運べなくなる」のです。
原油価格は需要と供給のバランスで成り立っているため「危ないかもしれない」と市場が判断するだけで、原油価格は上がりやすくなります。すると、ガソリンや軽油、電気代、物流費など、私たちの生活に近いところから影響が出てきます。
つまり、中東情勢は遠い国のニュースのように見えて、実は家計にもつながっている話なんですね。
原油価格の高騰だけではない!化学製品に影響が出る可能性
ここまでお話ししてきたとおり、中東情勢が悪化すると、「ガソリン代が上がる」というイメージを持つ人が多いと思います。もちろんそれも大きな問題ですが、実はそれだけではありません。
原油からは、燃料だけでなく化学製品の原料もつくられています。そこで関わってくるのが「ナフサ」です。ナフサはあまり聞き慣れないものですが、原油を精製する過程で得られるもので、石油化学製品をつくるための重要な原料なのです。プラスチックや合成樹脂などの多くの製品はこのナフサが原料なのです。
そのため、原油価格が上がると、ナフサの価格にも影響してしまいます。ここにガソリン代高騰で輸送コストが増えるということになるのです。このような供給不安が重なると、二重のコスト増となり私たちの生活にも影響してくるのです。
そして、このナフサを分解してつくられる代表的な基礎原料のひとつが「エチレン」です。エチレンは石油化学産業の土台のような存在・・・ポリエチレンや塩化ビニルを作るのに必要なものです。つまり、もし原料高や供給不安によってナフサやエチレンが不足すると・・・容器代が高騰して、その結果売価に転嫁されて価格があがるということもあるかもしれません。化学製品への影響がそのまま家計を直撃するのです。
エチレンの供給が滞るとどうなる?
エチレンを加工して得られる「ポリエチレン」や「ポリプロピレン」は多くの人が聞いたことがあるものではないでしょうか。
これらは、食品の包装、レジ袋、詰め替えパック、洗剤ボトル、保存容器、家電の部品、自動車の内装部品など、私たちの生活に欠かせない物です。
つまり、エチレンの供給が滞ると、こうした製品の原料が不足したり、価格が上がったりする可能性があるのです。もちろん、すぐに店頭から物が消えるという話ではなくても、じわじわとコスト上昇や納期の遅れという形で暮らしに影響してくることは十分ありえます。
普段はあまり意識しないエチレンですが、私たちの生活は思っている以上に石油化学製品に支えられているのです。
まとめ
中東情勢が悪化すると、まず話題になるのが原油価格の上昇です。でも実際には、それだけで終わる話ではないのです。
原油の供給に不安が出ると、ガソリン代や物流費だけでなく、原料として使われるナフサにも影響が及びます。そしてエチレンのような基礎化学品の供給にも波及し、ポリエチレンやポリプロピレンを使った身近な製品にも影響が出る可能性があります。ボトルや袋、化学繊維など私たちの生活に必要なものは石油でつくられているのです。
中東のニュースは遠い世界の話に思えるかもしれません。確かに距離は離れていますが、実際には暮らしのコストや日用品の価格につながる、とても身近な問題でもあるのです。
これから関連ニュースを見るときは「原油価格」だけでなく「化学製品の原料にも影響があるかもしれない」という視点でも見ると、少しわかりやすくなるかもしれません。


