こんにちは、億持ってない億男です。
正月になると毎年のように出てくるのが「子供がもらったお年玉って、親が使ってもいいの?」という疑問です。結論からいえば、お年玉は基本的に「子供のもの」です。ただし、子供は未成年であることが多いため、実際には親が管理する場面が一般的です。ここで大事なのは「管理できる」と「自由に使える」は別物だという点です。
今回はついうやむやになってしまいやすい子供と親のお金の話を整理します。
子供がもらったお年玉は子供の財産
お年玉は、祖父母や親戚などが子供に対して「あなたにあげるよ」という意味でお正月に渡すお金です。原則として、渡した相手(贈与者)の財産が、子供(受け取った側)に移転します。つまり、このお金の所有者は子供になります。
ただし家庭内では「家計の中のお金」という感覚になりやすいのも事実です。それは、親もまた親戚の子にお年玉をあげているため、子供を介した財産の移動という感覚で捉えられてしまうのです。
ただ、法律の発想はとてもシンプルで「誰にあげたか」「誰が受け取ったか」を重視します。お年玉は子供に向けて渡される以上、基本線は子供の財産として扱われます。
「その分、親もよその子供にあげてるんだから」というのはまた別の話になってくるということです。
法律的には贈与となる
法律的な解釈をするのであれば、お年玉は「贈与」となります。です。贈与を簡単に言えば「プレゼント」「あげる」ということで、無償でこの財産をあげるよという与える人の意思表示と、それを受け取る人の合意で成立します。
つまり、おばあちゃんが孫にお年玉を渡す行為は、おばあちゃん(与える人)と孫(もらう人)との間の贈与ということです。
これは、相手が未成年の子供が「受け取る」ということは問題はありません。あげるともらうの意思が合致した時点で贈与が成立します。
なお、贈与についてですが110万円以下であれば、原則として贈与税はかかりません。
親が管理することは問題ない
多くの場合、お年玉を親が管理するということになるでしょう特に子供が小さい場合は、実質的には親がお年玉を管理しています。これは、親権と監護養育権にもとづくものであり合法です。
ですが、ここでポイントになるのは「親が預かる」「親が口座で管理する」というだけであって、所有権が子から親に移転しているわけではないということです。簡単に言えば、子供のお年玉を親が勝手につかっていいということではないのです。
ここが一番の勘違いしやすいポイントでしょう。親には管理する権限はありますが、勝手に使ってしまっていいという意味ではないということです。例えば、親が自分の物を買ったり、借金返済に子供のお年玉を流用していいということではないのです。
現実的には起こりにくいかもしれませんが、もし親が子供のお年玉を使い込んだ場合は、法律上は子供は親に対して「返還請求」できるということになります。
育ててやっているは通用するのか
時に耳にする「育ててやっているのだから、お年玉くらい親が使ってもいいのでは?」というものですが、これは法律の世界では通用しません。
まず大前提として、親が子供を育てることは「親として果たすべき義務」です。民法では、親には子を扶養し、監護・教育する義務があるとされています。
これは、食費、衣服、住居、教育費など、子供が生活して生きていくために必要な費用を親が負担するのは、親の責任であるということです。そして、この費用に関しては、あとで子供の財産から回収できるものという考え方は成り立ちません。
つまり、「子供を育てるのにお金がかかったから」という理由で、子供のお年玉を親の判断で使ってよいということではないのです。ただし、家計が厳しい家庭もあるでしょう。そうした場合に、お年玉を学用品や習い事に充てるケースもあります。この場合は、その場合でも「子供のために使った」と説明できることが重要です。もしくは本人に使用用途を説明して納得してもらうというプロセスがあるとよいでしょう。
まとめ
子供がもらったお年玉は、原則として子供の財産です。法律的には贈与として扱われる法律行為であり、例え子供が未成年であっても、財産は子供のものとして扱われます。子が未成年の場合、親は親権者として管理する立場にありますが、それは子供の利益のために管理する権限であり、自由に使ってよい権利ではありません。
時に聞かれる「育ててやっている」という感情論は、扶養義務と子供の財産管理を混同した考え方であり、そのまま法的な根拠にはなりません。お年玉をどう扱うかは家庭ごとの判断に委ねられますが、「子供の財産である」という前提を共有し、使途を説明できる形で管理することが、将来のトラブルを防ぐポイントになります。
親子のお金の話は、感情が入りやすいテーマだからこそ、ルールと線引きを意識しておくことが大切です。


