こんにちは、億持ってない億男です。
最近、スーパーやコンビニでよく見かける「セルフレジ」。とっても便利ですし、混雑しているときには利用したいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。ですが、実はセルフレジでのトラブルも増えているようです。
もちろん、トラブルは様々ですが、今回とりあげたいのが「大量の硬貨を一度に入れる行為」です。
実は小銭を支払いに使う枚数については、法律上のルールがあることをご存じでしたか?
今回は、セルフレジで硬貨を使う際に気をつけたいポイントや、万が一レジが壊れてしまったときのリスクについて詳しく解説します。
セルフレジをよく使う方や大量の硬貨を入れたことがある・・・という方は是非、参考にしてください。
硬貨を使用できる枚数は法律で決まっている
まず最初に、押さえておきたいのは、「硬貨の使用枚数には法律上の上限がある」という点です。何枚でもいくらでも支払うに使っていいというわけではありません。
「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律(通称:通貨法)」という法律で定められています。
通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律 第7条(法貨としての通用限度)
「 貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する。」
参考:通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律 第7条 e-Gov法令検索
https://laws.e-gov.go.jp/law/362AC0000000042#Mp-At_7
つまり、これを超える大量の硬貨の使用はお店側から拒否されてしまう可能性もあるのです。もちろん、双方の合意があれば問題はありません。
どうしてこういったルールがあるのでしょうか。財務省によると「、小額の取引に適しているものの、あまりに多くの数が使用された場合、保管や計算などに手間を要し、社会通念上、不便となることから、上限を設けています。(引用:財務省 お金には使用できる枚数の制限があるのですか https://www.mof.go.jp/faq/currency/07ab.htm」
つまり、1種類の硬貨につき「20枚まで」が法的に通用する上限です。
たとえば、10円玉で支払う場合は「最大200円分」までが通用限度。
それ以上の枚数を出された場合、お店側は受け取りを拒否しても構わないのです。
この規定は、セルフレジだけでなく、有人レジや商取引全般にも適用されるものです。
つまり、硬貨は「枚数の制限がある」ということを、覚えておく必要があります。
器物損壊になるかもしれない?
セルフレジに大量の硬貨を一度に投入してしまった場合、どうなるのでしょうか。
機械は設計された範囲での処理しかできません。それを超える硬貨を大量に入れてしまうことで、誤作動や最悪の場合は機械を壊してしまう可能性があります。
悪質と判断された場合は最悪「器物損壊罪」という可能性もゼロではない・・・もちろん、
多くの場合、ここまでの対応にはならないでしょう。不注意が原因の場合、いきなり刑事責任!という可能性は低くなります。
ですが、明らかに制限を超えた大量投入が原因だった場合には、出入り禁止にされたり、修理費用を請求されてしまう可能性はあります。
どうして硬貨を入れる人がいる?
小銭を減らしたいと思う理由・・・もちろんひとそれぞれですが、現金派の人にとって、小銭はすぐに増えてしまうもの。気づけば財布がパンパンに…。
「これをまとめて使ってしまおう」と思う気持ちが出てきてしまうのです。ことではありません。
そして、硬貨の両替に手数料がかかることも背景にあるかもしれません。
金融機関での両替にも「手数料」があります。かつては無料で対応していた銀行も、今では「〇枚以上で〇円」などの手数料を設定していることが一般的です。
たとえば、硬貨をゆうちょ銀行に500枚以上預ける場合、1,001枚以上は500枚毎に550円加算されます。もし1円玉だったら・・・預け入れた金額の半分は手数料ということになります。「それならレジで使ってしまおう」と考える人がいても不思議ではありません。
ただし、セルフレジはあくまでも支払いのためのものであって、両替機ではありません。自分の都合だけで大量硬貨を使うのではなく、店舗や機械の立場も考慮したいところです。
まとめ
セルフレジで硬貨を使うときには、「使っていい枚数の上限」があることを知っておく必要があります。
法律では、貨幣は、額面価格の二十倍までとされています。これを超える枚数の硬貨を使った場合は、お店側はその支払い方法を拒否できるのです。
また、使用制限を無視して硬貨を大量に投入して、万が一レジが壊れてしまった場合には、
修理費用を請求されてしまうケースもあるかもしれません。
お財布をスリムにしたい、両替の手数料を節約したいという気持ちも解るのですが、セルフレジは両替機ではありません。十分注意して、法律の範囲内で使用しましょう。