こんにちは、億男です。
昨今は、住宅ローンの金利が低いため、夢のマイホームの購入を検討されている方も多いのではないでしょうか。
住宅を購入する時は、住宅ローンを組む方が多いですが、金利にも色々な種類がありどれにすれば良いか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、住宅ローンのうち変動金利に注目してメリットやデメリット、仕組みを解説していきたいと思います。
1.変動金利は住宅ローンの金利が途中で変動する
変動金利とは、住宅ローンの返済期間中に金利が変更され、返済額や利息の額が上下する住宅ローンのことを指します。
反対に、住宅ローンを借りてから金利が固定されている住宅ローンを固定金利といいます。
金利が見直されるタイミングは、半年に1度。「短期プライムレート」という、企業に融資をするときに使用されるレートが基準となって決められます。
実際に住宅ローンに適用される金利は、短期プライムレートを元に決めた「基準金利」から金融機関ごとに決められた「優遇金利」を引いたものが適用されます。
返済の額が変わるのは、5年に1回です。金利は半年で見直されますが、返済額は5年に1回しか変わらないため、返済額が変わるまでは、利息と元本の割合のみが変わる仕組み。
例えば、毎月8万円のローンを返済しており、6万円が元本で2万円が利息だったとします。半年後に金利が見直されて利息の額が2.5万円に上がっても、返済額は8万円のままですので、元本の返済額が5.5万円となるのです。
2.変動金利のメリット①ローンを組んだ当初の金利が低い
変動金利は、住宅ローンを組んだ当初の金利が固定金利よりも低いのが特徴です。
2019年4月時点での、各金融機関の変動金利は以下の通り。
● イオン銀行:0.52%
● 楽天銀行:0.527%
● 住信SBI銀行:0.457%
● 三菱UFJ銀行:0.525%
● みずほ銀行:0.525%
固定金利の代表であるフラット35の金利は、1.270%ですので、変動金利は固定金利の半分以下の金利ということになります。
例えば、3,000万円の住宅を購入し1割の頭金の支払って、残りの2,700万円を住宅ローンで借りた場合で考えてみましょう。
毎月の返済額の差を比べると以下の通りです。
(ボーナス加算額:0円、返済期間:35年、元利均等方式で計算)
● 変動金利:70,386円(0.525%で計算)
● 固定金利:79,661円(1.270%で計算)
このように、毎月約1万円の差が出ます。
可能性としては低いですが、返済期間中の金利が変動しなかった場合の総返済額を比べると以下のようになります。
● 変動金利:29,562,233円
● 固定金利:33,457,710円
以上のように、約400万円の差となります。
このように、変動金利は固定金利に比べて、住宅ローン借入当初の返済額が低くなり、合計の返済額も少なくできる可能性がある点がメリットです。
3.変動金利のメリット②返済額が急激に上昇しない
変動金利の返済額は、5年に1度の見直しであり、見直し前の金額の最大で1.25倍にしかならない仕組みです。
例えば、返済額が8万円だった場合、見直し後の返済額は最大で10万円となります。
このため、どれだけ金利が上昇しても、返済額自体が急に2倍や3倍になったりすることはありません。
4.変動金利のデメリット①途中で利息の額が上がる可能性がある
変動金利の最大のデメリットは、やはり金利の上昇で返済額や利息が上昇してしまうことでしょう。
現在は、日本銀行の金融緩和政策により低金利の時代が続いているため、住宅ローンの金利も低水準となっています。しかし、これから金利が上昇しないという保証はどこにもありません。
日本銀行は引き続き、現行の金融政策を進める方針であるため、金利が上昇する気配はいまのところありません。しかし、住宅ローンの返済期間は長年に及ぶため、今後変更される可能性もあるでしょう。
5.変動金利のデメリット②元本が減らない可能性がある
金利の見直しが半年に1度ですが、返済額の見直しが5年に1度で、しかも見直し前の1.25倍以上にならないからといって油断はできません。
金利が上昇して、利息の額が大きくなると未払い利息が発生する可能性があるからです。
例えば、毎月8万円の返済を行なっているときに金利が上昇し、利息の額だけで8.5万円を超えたとしましょう。返済額は変わらないため、変わらず8万円を返していきますが、5千円分は返済できないことになり、これを未払い利息といいます。
未払い利息が発生すると、住宅ローンの返済期間が終わっても、残債が残る危険性があるため注意しましょう。
6.まとめ
今回は、住宅ローンの変動金利について解説しました。返済当初の金利が低いというメリットがありますが、金利上昇によって返済額や利息の額が増える点は認識しておきましょう。
住宅ローンは返済期間が長いです。変動金利にしてしまうと金利の相場が気になるなど、個人の考えや好みにもよるため、それぞれの金利の特徴を理解して、自分に合ったもの選びましょう。