こんにちは、億持ってない億男です。
SNSの普及により、子供から大人まで誰もが簡単に情報を発信できるようになりました。InstagramやXに投稿したり、中には自分が描いた絵などを投稿してバスっている子もいます。そうした健全な使用方法がある一方で、匿名性の高さや軽い気持ちでの投稿が原因となり、相手を傷つける「誹謗中傷」をしてしまうケースもあり社会問題となっています。とくに、悪気なく投稿した内容が大きなトラブルに発展し、慰謝料請求に発展した・・・という可能性もあるのです。
今回は、子供がSNSで誹謗中傷をしてしまった場合、どのような責任が生じ、保護者はどのように対応すべきかを解説します。
SNSの誹謗中傷は社会問題になっている
SNS上での誹謗中傷は、近年ますます大きな社会問題になっています。匿名だから大丈夫、冗談のつもりだった、という軽い気持ちでの投稿でも、受け取る相手にとっては人格を否定される深刻な行為になることもあります。また、事実であっても一定の条件を満たしていれば、名誉毀損になる可能性もあるため発言には注意する必要があるのです。
一度、投稿した内容はカギをつけているアカウントではない限り世界中に向けて発信されます。投稿はあとで昨日できますが、スクショという形で記録ができるため、完全になかったことにすることはできません。
たった、一度の投稿が相手の人生を大きく傷つけ、そして、投稿した本人の法的責任を問われることにつながる可能性があるのです。
大人であってもSNSでの誹謗中傷や名誉毀損をしてしまうケースがありますが、社会経験が少ない子供であれば、よりそのリスクは高くなるといってもいいかもしれません。悪気なくつい思ったことを言ってしまう・・・そのひと言がおおきな問題になることもあります。
未成年者がSNSで誹謗中傷をしてしまう可能性も
スマートフォンやタブレットを日常的に使う子供が多くなっている中で、SNSはとても身近なツールとなっており、無意識のうちに誹謗中傷をしてしまうこともあります。
例えば、次のようなケースが考えられます。
・学校や部活動の友達について「嫌い」「いなくなればいい」と書き込む
・芸能人や有名人に対して、悪口や容姿を否定する言葉を投稿する
・他人のうわさ話や根拠のない情報を流す
子供にとっては「ちょっとした冗談」「遊びの延長」という感覚かもしれません。ですが、相手にとっては名誉を傷つけられて社会的な評価が下がるケースもあるとても重大な被害となります。こうした投稿は、法律上も、名誉毀損や侮辱といった不法行為にあたり、慰謝料を請求される可能性があります。
「子供がしたことだから」「悪気はない」という言い訳は通用しません。子供であっても責任を免れることはできないのです。
刑事事件であれば、子供は少年法でまもられていますが、民事訴訟の場合は未成年であっても不法行為が成立し慰謝料請求をされるケースがあります。
誹謗中傷で慰謝料請求されたら保護者の責任になる
子供がSNSで誹謗中傷をしてしまい、被害者から慰謝料を請求された場合はどうなるのでしょうか。
多くの子供には慰謝料を支払う能力がありません。誹謗中傷や名誉毀損の慰謝料は数十万円から、多いときは百万円を超えるケースもあります。支払い能力がない子供であっても慰謝料という責任から逃れることはできないのです。
そして、法律上、未成年の子供が行った不法行為については、親権者や保護者が監督義務を負っています。つまり、未成年者本人ではなく、保護者が支払いをしなければならないのです。
これは「子供相手に慰謝料請求をするなんて」という感情論とは切り離して考えるべきことです。子供の誹謗中傷で保護者が多額の慰謝料の支払いをしなければならないという事態は実際に起こりえるのです。
こうした事態にならないようにするためにも、判断能力が十分ではない子供にSNSを利用する際にはしっかりと保護者が内容をチェックするようにしましょう。
まとめ
SNSは便利で楽しいツールである一方で、うっかり誹謗中傷という大きなリスクも抱えています。とくに社会経験が少ない子供の場合、何気なく投稿した一言が、相手を深く傷つけ、慰謝料請求に発展することもあるのです。そして、その責任は子供本人だけでなく、保護者にも及ぶ可能性があります。
子供がSNSを使う際には保護者がしっかりと監督すること。そして本人にも「相手がどう感じるか」を想像する力を育てることが何より大切です。また、日頃から家庭でSNSの使い方について話し合い、ルールを作っておくとよいでしょう。
SNSは誤った使い方をすれば一生消えない傷を残すことになります。保護者として子供の行動にしっかり目を配りましょう。